住宅の豆知識
注文住宅での電気配線計画
新築で注文住宅を建築する時に、見落としがちなのが、「電気配線」に関する計画。つい工務店やメーカーにお任せにしてしまいがちですが、コンセントの位置や電気の容量など、現在や将来的な展望も踏まえて生活スタイルに合った計画を立てるのが望ましいですね。
今回の記事では、そんな「電気配線計画」についてのアレコレを簡単にお伝えします。
注文住宅の電気工事の流れ
注文住宅の建築において「電気工事」に着手するのは、概ね上棟してから1〜2週間の間になります。上棟とは、住宅の基本構造(柱や梁など)が完成した状態を示します。
設計段階において、電気の配線についても取り決める場合が多いので、通常はこの打つ合わせ段階で決められた配置予定場所に電線やスイッチ、コンセントボックスを設置します。その後壁を張り、壁の中に配線を隠すようにします。
壁を張り終えたら、スイッチやコンセントボックスを取り付けるために開口し、壁紙のクロスを貼り終わった後に、コンセントやスイッチなどの電気設備を取り付ける という流れです。
そのため、電気配線工事に関する事は遅くとも上棟する前までに決めておかなければなりませんので、設計の担当者に早めの相談・打ち合わせをするのが望ましいです。
電気配線計画で失敗しないためのポイント
① 家具や家電の配置を予め決めておく
電気配線を決めるにあたり、家電や家具などの配置予定を図面に落とし込んでみましょう。家電や家具を配置する位置が決まると、コンセントが必要になる場所や必要な口数、消費電力やアンペア数が分かってきます。お部屋や廊下、階段などの照明の場所は設置予定の家具の形や配置場所・大きさによって、お部屋に合った照明の位置や種類が変わるくるため、図面の段階で確認しておくと失敗が少なくなるでしょう。ただ、設計段階ではまだどこに何を置くのかが決められない場合もあるかと思いますので、そのような場合には、施工会社に相談してみることがおすすめです。
② 扉の開閉に影響を受けない場所で検討する
電気配線やコンセント関連で失敗しがちなのは、「扉の開閉でコンセントが隠れてしまう」「家具の扉や引き出しの開閉に支障が出てしまう」というケース。部屋のドアや家具の扉・引き出しは開けたままの状態で問題なく使えるか、家具で隠れてしまう心配はないか、可能な範囲で考慮して、スイッチやコンセントの位置を考えてみましょう。
③ コンセントやスイッチの「位置」や「高さ」を考える
注文住宅でのメリットの一つが、「スイッチの高さを自分たちで決められる」ことです。例えば、子ども部屋のスイッチの高さは低めにしたり、自分たちが老後を迎えた時の使いやすさを考えて、スイッチを高めにするなどの工夫ができます。
④ 電気の容量について
家族が同時に大きな電力を使う場所については、使用する家電製品に対応できる容量のコンセントを設置すると安心です。該当家電の例としては、ドライヤー、電子レンジ、炊飯ジャー、アイロン、電気ヒーターなどが挙げられます。 ある程度同時に使ってブレーカーが落ちない程度の容量を、工務店やハウスメーカーの担当者さんに相談してみると安心です。
⑤ 将来の家族構成や模様替えをする可能性も考慮する
将来予想できる家族構成(お子さんや両親など)も視野に入れてスイッチやコンセントの位置を考えてみましょう。例えば、子ども部屋への変更や、介護が必要になった際の模様替えなどが挙げられます。
ですので、現状必要な配置だけではなく、将来の可能性を出来る範囲で予測して、コンセントは当初から多めに配置しておくと後々の問題をある程度回避することが出来ます。ただし、コンセントを設置できる数がハウスメーカーによっては上限が決められている場合があるため、事前に担当者さんに確認してみましょう。
まとめ
新築のコンセントやスイッチの配置は、暮らしやすさに大きな影響を与える要素です。実際にどのように使うのか、使用する家電や生活の様子をイメージして具体的な配置を決めると、後悔しない家づくりができます。 当社で手がける新築戸建て住宅でももちろん、コンセントやスイッチの配置を細かく設定可能です。現在や将来の暮らしの合わせてご提案いたしておりますので、家を建てようとお考えの方はお気軽にご相談ください。