住宅の豆知識
住宅ローンの金利について
マイホーム購入の際に、ほとんどの人は住宅ローンを利用する事が多いと思います。
住宅ローンを借りる時に気になるのが「金利」です。金利には「変動金利」と「固定金利」があり、ちょっと前までは日銀のマイナス金利政策による超低金利の影響もあり、より金利が低い変動金利を選ぶ人が多いようでした。しかし、世界各地では中央銀行の利上げが相次いでおり、つい最近日本でも日銀のマイナス金利政策が解除~政策金利の利上げ~といった流れにより、大手メガバンクをはじめ地方の金融機関も変動金利の利上げを実施したところも多くなり、今後の動向が気になるところです。
そこで今回は、これから住宅ローンを借りる際にはどちらを選択すれば良いのか、住宅ローンの固定金利と変動金利の違い、メリット・デメリットについて解説します。
① 固定金利について
固定金利とは、借入期間中の金利が変動しないタイプの金利で、当初固定金利(借入から〇年間は固定)や全期間固定(フラット35など)があります。
もし借り入れ後に金利が上昇してもその期間は金利が変動せずに借りた時の金利が適用されるので、返済計画が立てやすく、全期間固定の場合は返済金額の変動が借入当初から変わらないといったメリットがあります。ただ、これまでのように低金利が続く場合は変動金利よりも高い利息を払い続けないといけないのがデメリットと言えます。金利の負担よりも計画的に返済を進めたいという人におすすめの金利パターンです。
② 変動金利について
変動金利とは、借入期間中の金利が政策金利などの影響を受けるタイプの金利です。変動金利には ①変動金利型 と ②固定金利期間選択型 の2つがあります。
①の変動金利は、固定金利よりも低い金利で借入できるというメリットがありますが、前述のとおり金利上昇の影響を受け、返済金額が変動してしまうのがデメリットです。昨今の超低金利時代の影響で、現在利用されている住宅ローンでの変動金利の割合は約7割から8割とも言われています。
②の固定金利期間選択型は、返済開始から3年、5年、10年といった一定期間は固定金利で支払いを行い、その期間が終了した段階で変動金利に移行します。
一定期間固定金利にすることで返済計画が立てやすくなるメリットがあります。
住宅ローン検討の際は金利の動向チェックを
とはいえ、金利がいつ上昇するのか予測するのは至難の業です。現時点ではまだ金利が低い変動金利で契約する方が良いかもしれませんが、今後は日銀の政策金利も上昇傾向に転じる可能性が高いと言われているので、固定金利で契約するのも決して悪い選択ではないと思います。
どちらを選択するかは、ある程度金利が上昇しても毎月の返済金額に余力があるのであれば多少のリスクを取って変動金利に、将来金利が上昇すると返済が難しくなると思うのであれば固定金利や全期間固定のフラット35等にするなど、各ご家庭の経済事情や考え方によってベストな選択は異なりますし、将来の正確な予測は誰にもできません。
身近な金融機関やファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの手段ですが、最終的にお金を支払うのはあなたです。いずれを選択するにしても、住宅ローンを契約する時は現在や今後の金利の動向に注目するようにしましょう。